• TOP
  • 卒業生・修了生
  • 法学部卒業生・大学院修了生の皆様へ

卒業生・修了生の皆様へ

2016年4月より、西川 洋一 教授の後任として、法学部長を務めることになりました。東京大学法学部・大学院法学政治学研究科(以下「法学部」と略します。)は、日本の法学・政治学の研究・教育において主導的役割を果たすと共に、国際的にも評価の高い研究拠点となっています。  ビジネス活動を中心とした国際化の進展に伴うわが国を含む各国の経済・社会の構造変化、情報・通信技術の飛躍的な発展及び生命科学をはじめとする諸科学の急速かつ著しい進展、わが国及び欧米先進諸国で共通して進行する少子高齢化等によって、従来検討されたことのない法的・政治学上の問題が数多く発生しています。

また、国際安全保障問題やテロへの対応、地球環境問題等もつぎつぎと課題を法学・政治学に投げかけています。法学部では、こうした現代的かつ先端的な課題に対して、法学・政治学の基礎理論を踏まえた研究や、経済学等との学際的な研究に取り組み、その成果を教育に反映させています。法学部で行なわれている多様な研究の一端は、この研究科・学部ホームページの「教員」、「研究」、「法学協会雑誌」、「国家学会雑誌」のページ等で紹介していますので、ぜひご覧下さい。東大では、浜田前総長のときから様々な学部教育の改革を進めています。学部の推薦入試の導入をはじめとして、教育の国際化、教養教育と専門教育の双方の充実と両者の有機的な結合の強化、学生の主体的な学習や体験の機会の拡大などを目的とする改革が実施されつつあります。

法学部でも、1949年の新制東京大学発足時に設けられた第一類(私法コース)、第二類(公法コース)、第三類(政治コース)という伝統的な類別のうち、第一類と第二類について大幅な再編成を行うことになりました。2017年度に法学部に入進学する学生からは、第一類は、特定の進路に固定して重点を置くことをせず、法学を自主的に広い総合的な視野の中で学修してもらうことを目的する「法学総合コース」に、第二類は、法曹や、企業等における高度な法律専門職を目指すという具体的な進路を想定した「法律プロフェッション・コース」になります。これに伴い、各類について必修科目の再整理を行うとともに、第一類には、履修科目選択のためのガイドラインとして、国際的ビジネスやマネージメントを目指す人のための「国際取引法務プログラム」及び公務員を目指す人のための「公共法務プログラム」の二つのプログラムを設定して、指定された科目をすべて履修した人には修了証を授与することとしています。また、第三類では、リサーチペーパーが必修となります。その他の改革も順次実施されていきますが、その詳細はこのホームページやニューズレターで今後ご紹介していきたいと思います。これらの改革は、現代世界が直面している、そして今後直面するであろう様々な課題に対して、適切な対応策を様々な視点から考えるとともに、社会の各方面で指導的な役割を担うことができる人格と能力とを備えた人材を送り出すという、法学部に期待されてきた役割をこれからも果たしていくことを目的としています。

法学部が今後もこうした役割を果たしていく上では、各分野で活躍しておられる卒業生・修了生の皆様の物心両面でのご支援が必要です。私たちが新しい試みを検討し、実施していくにあたっては、皆様のご経験を踏まえたご意見は貴重なものです。そのためにも、法学部は、ホームカミングデイなどで皆様と交流する機会を持ちたいと考えております(今年度のホームカミングデイは10月20日(土)に開催される予定です。詳細はこのホームページに掲載致します。)。また、教育上の新たな試みを実現するためには、それを支える財源が必要です。しかし年々減少する国からの運営費交付金のみでは、研究・教育の現在の水準を維持していくことも難しくなってきています。それゆえこれまでも多くの皆様から貴重な浄財をご寄付いただくことで、研究・教育活動を発展させることができました。
私たちは、法学部に期待されている使命を果たすために、教育と研究をさらに充実し、高度化していく決意です。卒業生・修了生の皆様には、こうした現状をぜひともご理解いただき、引き続きご支援のほどをお願い申し上げます。

 

法学部長・法学政治学研究科長  岩村 正彦

 

卒業生・修了生