溜箭 将之(たまるや まさゆき)
略歴
学歴
2000年 東京大学法学部卒業(学士(法学))
2002年 ニューヨーク大学スクール・オヴ・ロー卒業(修士)
(New York University School of Law, LL.M)
2011年 ケンブリッジ大学法学部法学ディプロマ課程修了
(Cambridge University, Faculty of Law, Diploma in Legal Studies)
職歴
2000年 東京大学大学院法学政治学研究科助手
2001年 ニューヨーク大学スクール・オヴ・ロー客員研究員(New York University School of Law, Visiting Researcher)(8月-12月)
2002年 ウィスコンシン大学ロー・スクール 東アジア法研究センター客員研究員(University of Wisconsin Law School, East Asian Legal Studies Center, Visiting Scholar)(1月-7月)
2005年 立教大学法学部国際・比較法学科専任講師
2007年 立教大学法学部国際・比較法学科准教授
2008年 ケンブリッジ大学法学部客員研究員(University of Cambridge, Faculty of Law, Faculty Visitor)(2008年7月-2009年7月)
2009年 ケンブリッジ大学モードリン・カレッジ客員研究員(University of Cambridge, Magdalene College, Visiting Scholar)(1月-7月)
2014年 立教大学法学部国際ビジネス法学科教授
2016年 ハーバード大学ロー・スクール 東アジア法研究プログラム客員研究員(Harvard University Law School, East Asian Legal Studies Program, Visiting Scholar)
ハーバード・イェンチン研究所客員研究員(Harvard Yenching Institute, Visiting Scholar) (2016年8月-2017年8月)
2020年 東京大学大学院法学政治学研究科教授(〜現在に至る)
関心分野
英米法、比較法、信託法、公益・非営利法人法、民事訴訟法、憲法、スポーツ法
担当授業科目
英米法、現代アメリカ法1、演習(信託法)、法のパースペクティブ等
所属学会
日米法学会、信託法学会
公的活動等
公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 仲裁人
新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議 委員 (2022年10月~2023年5月)
主要著作
単著書
- 『英米民事訴訟法』(東京大学出版会、2016年)
- 『アメリカにおける事実審裁判所の研究』(東京大学出版会、2006年)
共著書
- 大林啓吾=溜箭将之編著『ロバーツコートの立憲主義』(成文堂、2017年)
- 大林啓吾=見平典編著・鵜沢剛他著『憲法用語の源泉をよむ』(三省堂、2016年)
- 公益法人協会編・石村耕治他著『英国チャリティーーその変容と日本への示唆』(弘文堂、2015年)(第2章II、第6章執筆)
- 鳥飼慎一郎・溜箭将之・Brett Cumming『Legal Minds-15 Journeys in Law』 (金星堂、2014年)
- 早川吉尚他著『講座・国際ビジネス法』(立教大学出版会、2010年)(第3講執筆)
主要論文
英文
- ESG in Japan: The Case of a Mixed Legal System, in Thilo Kuntz (ed) Research Handbook on Environmental, Social and Corporate Governance (Edward Elgar 2024) (with Mutsuhiko Yukioka) EE
- Japanese, East Asian, and Transnational Fiduciary Orders, in Seth Davis, Thilo Kuntz, and Gregory Shaffer (eds.), Transnational Fiduciary Law, 188-215 (Cambridge University Press 2024) CUP
- Charity Governance in Japan: Past Reforms and Current Debates, in Rosemary Teele Langford (ed) Governance and Regulation of Charities: International and Comparative Perspectives, pp 184-207 (Edward Elgar 2023) EE
- Accessory Liability and Tracing: Modern Adaptations of Japanese Trust Law, in Ying Khai Liew & Ying Chieh Wu (eds) Asia-Pacific Trust Law: Vol. 2 Adaptation in Context, pp 327-348 (Hart Pub. 2023) Bloomsbury
- Lay Judge, in Max Planck Encyclopedia of Comparative Constitutional Law (Oxford University Press 2021) MPECCoL
- The Transformation of Japanese Trust Law and Practice: Historical Contexts and Future Challenges, in Ying Khai Liew & Matthew Harding (eds) Asia-Pacific Trust Law: Vol. 1 Theory and Practice in Context, pp 215-235 (Hart Pub. 2021) Bloomsbury
- Fiduciary Law and Japanese Nonprofits: A Historical and Comparative Synthesis, in Arthur Laby & Jacob Russell (eds), Fiduciary Obligations in Business, pp 261-82 (Cambridge University Press 2021) CUP
- The Japanese Law of Fiduciaries from Comparative and Transnational Perspectives, UC Irvine Journal of International, Transnational, and Comparative Law, vol. 5, pp. 111-137 (2020) (行岡睦彦と共著)JITCL
- Japanese Wealth Management and the Transformation of the Law of Trusts and Succession, Trust Law International, vol. 33, pp. 147-162 (2019)
- Fiduciary Principles in Japanese Law, in Evan J. Criddle, Paul B. Miller, and Robert H. Sitkoff eds. The Oxford Handbook of Fiduciary Law, pp. 643-663 (Oxford University Press 2019) OUP
- Japanese Law and the Global Diffusion of Trust and Fiduciary Law, Iowa Law Review, vol. 103, pp. 2229-2261 (2018) Iowa LR
- New Legal English Dictionary: A Corpus-based Approach 立教法学92号264(27)-235(56)頁(2015) Repository
- Transformation of Trust Ideas in Japan: Drafting of the Trust Act 1922, 立教法学88号218(97)-201(114)頁(2013) Repository
- Mixed Legal System from the Perspective of Japanese Trust Law 比較法研究74号237-255頁(2012) SSRN
- Securities Class Actions: Anglo-American Comparison and Cross-border Implications, European Business Law Review vol. 23, issue 1, pp 91-106 (2012) EBLR、SSRN
- The Anglo-American Perspective on Freezing Injunctions, Civil Justice Quarterly vol. 29, issue 3, pp 350-369 (2010) SSRN
和文
- 「公益法人と信託――実体法と税法の交錯」増井良啓他編『中里実先生古稀祝賀論文集:市場・国家と法』769-792頁所収(有斐閣、2024年)
- 「攻めのガバナンスと充実した公益活動」公益・一般法人(2024年)
- 「高齢者の財産管理の展望――アメリカ信託法からの示唆」公証法学50号117-141頁(2023年)
- 「比較法の視点から見る信託法研究と実際」(新井誠との対談) 信託フォーラム20号4-13頁(2023年)
- 「学会展望Dana Brakman Reiser and Steven A. Dean, For-Profit Philanthropy (2023)」国家学会雑誌136号7・8号142-145頁(2023年)
- 「アメリカ流のルール破り――トランプのルールからリーガル・リアリズムまで」飯田高・齋藤哲志・瀧川裕英・松原健太郎編『リーガル・ラディカリズム――法の限界を根源から問う』18-32頁所収(有斐閣、2023年)
- 「公益信託の潜在力――アメリカの寄付者助言基金を参考に」神作裕之・三菱UFJ信託銀行フィデューシャリー・デューティー研究会編『フィデューシャリー・デューティーの最前線』200-228頁所収(有斐閣、2023年)
- 「信託法の世界的変容と日本法――法人と相続との制度間競争を軸に」信託法研究46号49-66頁(2022年)
- 「承継的財産設定」能見善久編『イギリス信託の分析と示唆』149-178頁所収(トラスト未来フォーラム、2022年)
- 「シンポジウム:同性婚訴訟――家族の多様化と世界的変化の中で:シンポジウムの趣旨」アメリカ法2021-2, 184-185頁(2022年)
- 「契約とContract――比較法からパンデミック・オリンピックまで」東京大学法学部「現代と法」委員会編『まだ、法学部を知らない君へ』201-216頁所収(有斐閣、2022年)
- 「公益団体のガバナンスと成長――日米比較からの問題提起(上)(下)」法律時報94巻2号92-96頁、3号83-87頁(2022年)
- 「信託が潜在力を発揮するには」岡伸浩他編『高齢社会における民法・信託法の展開――新井誠先生古稀記念論文集』384-406頁所収(日本評論社、2021年)
- 「信託が潜在力を発揮するには」信託法研究45号3-10頁(2021年)
- 「人種的ゲリマンダリング――The Story of Shaw v. Reno, 509 U.S. 630 (1993) 」大沢秀介・大林啓吾編『アメリカ憲法と民主政』231-262頁所収(成文堂、2021年)
- 「シンポジウム:裁判手続とIT化――情報開示と個人情報保護:シンポジウム趣旨」アメリカ法2020-2, 167-168頁(2021年)
- 「契約とContract」法学教室488号4-7頁(2021年)
- 「隔離」大林啓吾編『感染症と憲法』119-150頁所収(青林書院、2021年)
- 「シンポジウム:トランプ大統領と法の支配――トラベル・バンと差止命令を巡って」(大林啓吾と共著)アメリカ法2019-2、131-134頁(2020年)
- 「ジョン・マーシャル」山本龍彦・大林啓吾『アメリカ憲法の群像――裁判官編』3-25頁所収(尚学社、2020年)
- 「信託法の伝播と変容――コモンウェルスの3論文から」樋口範雄編『外国信託法研究――遺言代替と信託法の緒論点』61-84頁所収(トラスト未来フォーラム、2020年)
- 「アメリカにおける財産承継の動態――統一遺産管理法典と検認対象外財産承継」道垣内弘人編『各国における遺言執行の理論と実態』149-78頁所収(トラスト未来フォーラム、2020年)
- 「外国法の参照・日本法の参照」法律時報92巻4号42-48頁(2020年)
- 「信託と遺留分の相克は解けないか――一英米法研究者の思考実験」立教法学101号94-107頁(2020年)
- 「シンポジウム・家族による財産管理とその制度的代替――アメリカ:後見とその制度的代替」比較法研究81号50-67頁(2020年)
- 「米国金融機関に対する司法判断の状況」神作裕之編『フィデューシャリー・デューティーと利益相反』111-145頁所収(岩波書店、2019年)
- 「公益増進のために信託を用いるということ――研究者の視点から」信託フォーラム11号11-18頁(2019年)
- 「英米法/イングランドからの法の伝播と変容」南野森編『法学の世界〔新版〕』178-189頁所収(日本評論社、2019年)
- 「アメリカ流のルール破り――トランプのルールからリーガル・リアリズムまで」論究ジュリスト27号108-114頁(2018年)
- 「委託者による信託支配――英米比較」樋口範雄・神作裕之編『現代の信託法:アメリカと日本』1-46頁所収(弘文堂、2018年)
- 「2015年統一信託デカント州法Uniform Trust Decanting Act」信託法研究42号155頁(2017年)
- 「英国信託法の国際的変容――比較法と日本信託法の展望」能見善久・樋口範雄・神田秀樹編『信託法制の新時代:信託の現代的展開と将来展望』333-347頁所収(弘文堂、2017年)
- 「外国人の法律問題と地域連携活動」濱野亮ほか「地域連携と司法ソーシャルワーク」日弁連法務研究財団編『法と実務vol. 13』231-243頁所収(商事法務、2017年)
- 「ロバーツコートの裁判官たち」大林啓吾=溜箭将之編著『ロバーツコートの立憲主義』41-86頁所収(成文堂、2017年
- 「スクール・バウチャー制と政教分離原則――The Story of Zelman v. Simmons-Harris, 536 U.S. 639 (2002) 」大沢秀介・大林啓吾編『アメリカ憲法と公教育』183-220頁所収(成文堂、2017年)
- 「イギリスにおける法廷意見・少数意見・順繰り意見――伝統と現代的変容」大林啓吾・見平典編『最高裁の少数意見』193-223頁所収(成文堂、2016年)
- 「外国人の法律問題と地域連携活動」総合法律支援論叢8号81-102頁(2016年)
- 「信託の大航海時代:イングランドからの伝播と変容」信託協会・信託研究奨励金論集35号39-62頁(2014年)
- 「初中等教育機関における人種統合のゆくえ――The Story of Parents Involved in Community Schools v. Seattle School District, 551 U.S. 701 (2007)」大沢秀介・大林啓吾編『アメリカ憲法判例の物語』47-85頁所収(成文堂、2014年)
- 「外観法理による代理権(表見的代理権)」樋口範雄・佐久間毅編『現代の代理法――アメリカと日本』56-94頁所収(弘文堂、2014年)
- 「英米法・比較法のすすめ――これからの日本と世界を担う皆さんへ」法学セミナー699号42-46頁(2013年)
- 「証券流通市場と民事責任(上)(下)」NBL995号27-39頁、996号55-65頁(2013年)
- 「先例拘束性と司法の権力」小谷順子他編『現代アメリカの司法と憲法――理論的対話の試み』260-274頁所収(尚学社、2013年)
- 「イギリス信託法を支えるもの:国内の改革と国際的変革と」立教法学84号344-324頁(2012年)、信託法研究36号79-90頁(2011年)
- Jivraj v Hashwani [2011] UKSC 40 仲裁人の選任と雇用平等法制 2011 11 JCAジャーナル653号18-39頁
- 「債務者財産凍結のための差止命令(マレヴァ・インジャンクション)の英米比較――裁判官の権力と法の生成に関する一考察」立教法学83号251-220頁(2011)
- 「イギリスのトラストはなぜわからないか:ケーススタディーとしてWestdeuche Landesbank Girozentrale v Islington」樋口範雄編『外から見た信託法』1-17頁所収(財団法人トラスト60、2010年)
- 「報道の自由――記者の情報源秘匿特権」大沢秀介・葛西まゆこ・大林啓吾編『憲法.com』第10章・152-170頁所収(成文堂、2010年)
- 「裁判員制度と司法権――事実審の再検討」大沢秀介・葛西まゆこ・大林啓吾編『憲法.com』第17章・283-300頁所収(成文堂、2010年)
- 「オバマのアメリカ:キイ・プレイヤーたちの法哲学と政治思想――[最高裁]「リベラル対保守」の構図から新たな法哲学へ?」法学セミナー55巻3号22-27頁(2010年)
- 「アメリカにおけるセクハラ訴訟から見えてくるもの: Kobayashi v. Toyota Motor Corporation の訴状から」立教法学76号352-394頁(2009年)
- 「懲罰的賠償とデュー・プロセス――Philip Morris U.S.A. v. Williams, 127 S.Ct. 1057 (2007)」ジュリスト1361号203-211頁(2008年)
- 「証言拒絶特権と裁判の公正――取材源秘匿をめぐる展開の日米比較から」立教法学75号143-184頁(2008年)
- 「病院への公的評価のしくみ」畔柳達雄・児玉安司・樋口範雄編『医療の法律相談』設問26・85-87頁所収(有斐閣、2008年)
- 「開業医についての転医を勧める義務」(畔柳達雄・児玉安司・樋口範雄編『医療の法律相談』設問58・217-220頁所収(有斐閣、2008年)
- 「生殖補助医療と法(国内問題としての事例)」畔柳達雄・児玉安司・樋口範雄編『医療の法律相談』設問89・328-332頁所収(有斐閣、2008年)
- 「「相当程度の可能性」のゆくえ――平成17年12月8日最高裁第一小法廷判決を題材に」ジュリスト1344号47-55頁(2007年)
- 「アメリカの医療法人――病院・医師・公益性」立教法学74号43頁-82頁(2007年)
- 「因果関係―「ルンバール事件」からの問題提起」ジュリスト1330号47頁-60頁(2007年)
- 「平等保護原則-陪審選任について Johnson v. California, 125S. Ct. 2410(2006) 」ジュリスト1314号135頁- 142頁(2006年)
- 「アメリカの裁判における裁判官の手続的裁量の価値――刑務所訴訟改革法を例に」立教法学70号325頁-374頁(2006年)