第18回東京大学ホームカミングデイ 法学部企画開催
2019/11/08
10月19日(土)、「第18回東京大学ホームカミングデイ」が開催されました。午前中はあいにくの雨天でしたが、天気が回復するにつれ、本郷キャンパスには多くの卒業生やそのご家族が集まり、大いに賑わいました。
法学部では、午後1時から午後5時頃まで、法文1号館22番教室において、講演会を開催し、講演1では約50名、講演2では約60名の方々にご来場いただきました。
まず、大澤学部長の挨拶では、現在の法学部の状況に関する説明等が行われました。
続いて行われた「次世代のための著作権法 ~ダウンロード違法化問題を契機として~」と題する講演では、田村善之教授よりご講演いただきました。田村教授の講演では、デジタル時代の著作権のあり方として、更新登録制度の導入や二次利用への寛容を通じ、保護を欲する著作権への保護と、保護が欲されない著作物への自由なアクセスを両立するという方向性が説明されました。
ついで、苅部直教授主催のミニシンポジウム「近代政治史研究の原点―岡 義武の明治・大正史をよむ」では、戦前〜戦後にかけて本学法学部でヨーロッパ政治史と日本政治史を担当されていた岡義武先生の著作集が岩波文庫から復刻されたのを記念し、解説を付した五百旗頭薫教授、東北大学の伏見岳人教授、北海道大学の前田亮介准教授にご登壇頂きました。そして、岡義武先生が激動の時代の中で、如何にして日本の近代の成果と課題を捉え、日本政治史という学問分野を構築したのかを、直筆原稿も含めて様々に読み解きつつ、多面的な視点が提供されました。
両講演とも、終了後には参加者から鋭い質問も寄せられ、大変盛り上がった内容となりました。
ホームカミングデイにおける法学部企画は、卒業生の方々に「法学部の今」を間近に見ていただき、理解していただくことで、法学部のさらなる発展や活性化につなげていこうとするものです。同時に、講演会は一般の方々や学生の皆様にも公開されております。
来年度も多くの皆様のご参加を、心よりお待ちしております。