東京大学大学院法学政治学研究科・法学部

コラム31:こころや身体に不調を感じたら…

学習相談室

コラム31:こころや身体に不調を感じたら…

5月も後半に入り、上着を持たずに外を歩く日も増えてきました。4月に新学期が始まり、GWを終えて、新しい環境にも少しずつ“慣れ”を感じられるようになってきた時期かと思います。しかし毎年このくらいの時期になると、こころと身体の疲れを自覚する方が多くなることもまた事実。最近では、「五月病」という言葉が広く知られるようになりましたが、なんだか気分が塞ぎがちになってしまったり、疲れやすくなったように感じたり、はたまた思うように眠れなくなってしまったり……。一過性の不調であることも多いのですが、とはいえ普段通りにいかない自分を感じながら日々をすごすということは、どことなく不安やあせり、もどかしさなどを覚えてしまうものです。

 

とりわけ、多くの方が悩まされる問題として挙げられるのが、睡眠の不調です。睡眠に影響を与える要因は、実はとてもたくさんあります。なかでも、こころや身体の不調のほか、お酒(エタノール)・タバコ(ニコチン)・カフェインといった嗜好品のとりすぎや、知らず知らずのうちに身についてしまった生活習慣などが、良質な睡眠の妨げになっていることは少なくありません。時には睡眠の問題が現れてから初めて五字分の心身の不調に気づく方もいらっしゃるなど、睡眠状態の変化はその人をとりまく様々な問題のサインと言えるかもしれません。もしも、最近なかなか寝付けなくなった、寝ても疲れがとれなくなった、などと感じることがあれば、忙しい日常の中で少しだけ立ち止まって、ご自分の心身の状態や生活習慣を振り返ってみるのはいかがでしょうか。もしかしたら、今まで気づいていなかった日常生活のクセや、気持ちの面での変化に気づくこともあるかもしれません。

 

この時期は新生活への期待や不安、緊張などが少しずつ落ち着き始める一方で、現実的な目の前の課題が見え始め、プレッシャーを感じている方も多いのではないかと思います。まずは誰かと話をしてみたり、日なたでお昼寝をしてみたり、お気に入りの音楽を聴いてみたり……というように、ご自分に合った気晴らし法を探してみてください。そして頑張り続けることに疲れてしまったときには、学習相談室を避難場所として使っていただいて構いません。夢や目標に向かってがむしゃらに頑張る姿は大変素晴らしいと同時に頼もしくも感じますが、場合によっては、思い切って休養を選ぶことも、同じくらい尊く勇気のいる決断だと思います。どうかご自分を大切にすることを忘れないでください。皆さん一人ひとりが、ご自分なりの大学生活を送れますよう、学習相談室からいつでも応援しています。

 

(文責:能登)