東京大学大学院法学政治学研究科・法学部

コラム36:人間関係で悩んだら

学習相談室

コラム36:人間関係で悩んだら

暖かさも増し、むしろ暑いと感じる日もあるような今日この頃です。新学期開始から1カ月ほど経ち、生活の変化にも少しずつ慣れてきたところでしょうか。環境の変化は私たちにとって良い刺激にもなりますが、同時に心や体に気づかないうちに負担をかけていることもあります。なかなか生活のリズムがつかめない、休んでも疲れがとれない、気分が晴れないなど、普段の自分らしくいられない幹事が続いていたら、まずは周囲の友達や家族と話してみることをおすすめします。

 

ただ、家族や友達は、あなたがつらい時に支えとなる一方で、その付き合いの中でストレスを感じることもないでしょうか。学生生活を送る上で、少なくとも一度は人間関係について悩んだことがあるかと思います。

 

人間関係でストレスを感じた時には、「あなたは相手にどんなことを期待していたか」、そして「その期待は相手にとって実現可能なことなのか」の2つを考えてみてください。自分が求めていることと、相手のその時の立場を見つめなおしてみることで、必要のないストレスを感じることなく、相手に合わせた対応をとることができるかもしれません。

 

さらに、人間関係でストレスを感じた時に、少し心がけると楽になる方法として、以下の5つをご紹介します。

 

① 思い込まないように注意する

…思い込みには、「自分の言いたいことが伝わっている」と「相手の言いたいことが分かっている」の2種類があります。勘違いしたままでは、互いの認識のずれが生まれます。

② 言葉に出さずに分かってもらおうとしない

…イライラしてため息をついたり睨んだり、嫌味や遠回しな表現を使うという行為はよくしがちですが、相手との関係が悪化することもあります。

③ 話すタイミングを見つける

…互いの認識のずれが小さいうちに、相手に伝わりやすい言葉で話し合うように心がけましょう。

④ 評論家にならない

…自分の論理で相手を非難するのではなく、自分の感情を分かってもらえるように「私は~~と感じた」とか「~~してくれたら嬉しい」など、うまく伝える表現を使ってみましょう。また、過去のことは持ち出さず、現在の問題を具体的に伝えるようにしましょう。

⑤ その人自身とその人の言動とを区別して考える

…不満に感じているのが、その人自身に対してではなく、その人の具体的な言動によるものだと意識すると、相手に望むことも伝えやすくなり、ストレスを溜め込まないでいられるかもしれません。

 

いかがでしたか? 以上挙げた方法の中で、できそうな方法があればぜひ試してみてください。また、どうしても周囲の人の中には「やっぱりこの人とは合わない、一緒にいると疲れてしまう」といった場合もあるかもしれません。そういう時は無理せず、相手と距離を置いたり無難にやり過ごしたりという方法をとることも必要だと思います。

 

周囲との人間関係について(もちろんそれ以外でも)、一人で悩んだり考えたりすることに疲れた際には、ぜひ気軽に学習相談室のお話しに来てみてくださいね。

 

(文責 樋口)