大渕　哲也（おおぶち　てつや）

略歴

1959年11月   東京都にて出生
1980年10月   旧司法試験合格
1982年3月　 東京大学法学部卒業
1982年4月　 司法修習生
1984年4月　 東京地方裁判所判事補
1986年6月　 最高裁判所より人事院行政官長期在外研究員として米国に派遣
1987年6月    Harvard大学法学修士号（Master of Laws [LL.M.]）取得
1987年11月  米国ニューヨーク州司法試験合格
1988年6月    Harvard大学法学博士号（Doctor of Juridical Science [S.J.D.]）取得
1988年7月    最高裁判所事務総局家庭局付判事補
1989年4月    外務省国際連合局国連政策課検事兼外務事務官
1990年4月    在ジュネーヴ国際機関日本国政府代表部二等（後に一等）書記官
1992年5月    名古屋地方裁判所判事補
1995年4月    最高裁判所事務総局行政局参事官
1997年4月    最高裁判所事務総局行政局第二課長
1998年9月    東京高等裁判所判事
1999年3月 　裁判官依願退官
1999年4月 　東京大学先端科学技術研究センター教授（知的財産権大部門）
2000年2月    ドイツ・マックスプランク国際特許・著作権・競争法研究所客員研究員
（～4月）
2003年5月 　東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授（現在に至る）
2005年3月    東京大学博士号（法学）取得

関心分野

知的財産法

担当授業科目

法学部（講義）知的財産法
法学部（演習）知的財産法重要判例研究
総合法政（講義）知的財産法
総合法政（演習）知的財産法特殊研究
法科大学院（講義）知的財産法
法科大学院（演習）知的財産法重要判例研究

所属学会

日本工業所有権法学会、著作権法学会、ALAI（国際著作権法学会）

近年の学内・研究科内の主要な役職

LPNET委員会委員、情報倫理審査会委員、情報セキュリティ委員会委員

公的活動等

文化審議会委員、著作権分科会委員、法制度小委員会主査代理等。
（産業構造審議会知的財産分科会長、特許制度小委員会委員長・意匠制度小委員会委員長等を歴任。）

主要著作

（判例評釈等については省略）

Ⅰ　著書・編書

『特許審決取消訴訟基本構造論』（有斐閣・2003年）

『知的財産訴訟制度の国際比較―制度と運用について―』（別冊NBL 81号）（杉山悦子・茶園成樹・菱田雄郷・平嶋竜太と共著）（商事法務・2003年）

『特許判例百選［第3版］』（有斐閣・2004年［中山信弘・相澤英孝と共編］、第4版2012年［中山信弘・小泉直樹・田村善之と共編］）

『知的財産法判例集』（茶園成樹・平嶋竜太・蘆立順美・横山久芳と共著）（有斐閣・2005年）、補訂版2010年、第2版2015年）

『知的財産法の理論と現代的課題』中山信弘先生還暦記念論文集（相澤英孝・小泉直樹・田村善之と共編）（弘文堂・2005年）

『商標・意匠・不正競争判例百選』（中山信弘・茶園成樹・田村善之と共編）（有斐閣・2007年）

『著作権判例百選［第4版］』（中山信弘・小泉直樹・田村善之と共編）（有斐閣・2009年）

『ソフトロー研究叢書第4巻　知的財産とソフトロー』（編著）（有斐閣・2010年）

『専門訴訟講座6特許訴訟［上巻・下巻］』（塚原朋一・熊倉禎男・三村量一・富岡英次と共編）(民事法研究会・2012年)

『知的財産法判例六法』（有斐閣・2013年）（編書）

『現代知的財産法　実務と課題』飯村敏明先生退官記念論文集（設樂隆一・清水節・高林龍・三村量一・片山英二・松本司と共編）（発明推進協会・2015年）

Ⅱ　論文

「知的財産保護のための法システムに関する横断的分析―体系的分析のための基本的枠組みの提示を中心として」ジュリスト1237号（2003年）196-213頁

「特許審判・訴訟制度の現状と課題」ジュリスト1248号（2003年）52-61頁

「審決取消訴訟の現状と課題」日本工業所有権法学会年報 27号（2004年）91-127頁

「クレーム解釈と特許無効に関する一考察――公知部分除外説についての検討」日本弁理士会中央知的財産研究所編『クレーム解釈論』（判例タイムズ社・2005年）2-48頁

（「クレーム解釈と特許無効に関する一考察 ―公知部分除外説についての検討」中央知的財産研究所『クレーム解釈論』研究報告第15号（日本弁理士会中央知的財産研究所・2005年）1-45頁と同一）

「特許法等の解釈論・立法論における転機」相澤英孝＝大渕哲也＝小泉直樹＝田村善之編集代表『知的財産法の理論と現代的課題』中山信弘先生還暦記念論文集（弘文堂・2005年）2-67頁

「著作権侵害による損害の賠償―知的財産法からのアプローチ」著作権研究31号（2006年） 42-58頁

「特許訴訟・審判制度の現状と今後の課題」ジュリスト1326号（2007年）34-51頁

「審決取消訴訟の審理範囲等について」『審判制度に関する今後の諸課題の調査研究報告書（平成18年度特許庁産業財産権制度問題調査報告書）』（知的財産研究所・2007年）4-64頁

「著作者人格権の主体」著作権情報センター附属著作権研究所編『著作者人格権に関する総合的考察』著作権研究所研究叢書17号（著作権情報センター・2007年）92-116頁

（「著作者人格権の主体」著作権研究33号（2008年）11-35頁と同一）

「展開講座知的財産法の重要論点特許法編⑩⑪　審決取消訴訟(1)(2)」法学教室338号（2008年）118-124頁、339号（2008年）116-125頁

Two Major and Long-Lasting Patent Law Issues in Japan, in Patents and Technological Progress in a Globalized World: Liber Amicorum Joseph Straus 431-444　(Prinz zu Waldeck, et al. ed., 2009)

「特許権侵害訴訟と特許無効(1)(2)(3・完)」法学教室345号（2009年）147-155頁、346号（2009年）112-119頁、347号（2009年）100-109頁

「ダブルトラック問題を中心とする特許法の喫緊の諸問題」ジュリスト1405号（2010年）42-57頁

「著作権侵害に対する救済(1)(2)」法学教室356号（2010年5月）142-151頁、360号（2010年）137-143頁

「特許処分・特許権と特許無効の本質に関する基礎理論」日本工業所有権法学会年報34号（2011年）63-151頁

「冒認出願に係る救済」大渕哲也＝塚原朋一＝熊倉禎男＝三村量一＝富岡英次編『専門訴訟講座6特許訴訟［上巻］』（民事法研究会・2012年）57-126頁

「著作権間接侵害考察のための2本の分析軸」高林龍＝三村量一＝竹中俊子編集代表『現代知的財産法講座Ⅰ知的財産法の理論的探究』（日本評論社・2012年）251-272頁

Die erfinderrechtliche Vindikation in Japan – Rechtliche Abhilfemöglichkeiten des wahren Berechtigten bei widerrechtlicher Patententnahme, in: Moritz Bälz/Harald Baum/Jörn Westhoff (Hrsg.), Aktuelle Fragen des gewerblichen Rechtsschutzes und des Unternehmensrechts im deutsch-japanischen Rechtsverkehr, Zeitschrift für japanisches Recht Sonderheft Nr. 5, Carl Heymanns Verlag, 2012, SS. 105-161.

「統一的クレーム解釈論」中山信弘＝斉藤博＝飯村敏明編『知的財産権　法理と提言』牧野利秋先生傘寿記念論文集（青林書院・2013年）206-236頁

「著作権間接侵害の基本的枠組（前編）（中編）（後編）」著作権研究 38号（2013年）2-53頁、39号（2014年）301-343頁、40号（2014年）229-312頁

「職務発明に関する喫緊の課題」平成25年度特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書〔企業における特許法第35条の制度運用に係る課題及びその解決方法に関する調査研究報告書〕（2014年）446-469頁

「クレーム解釈と明細書等」日本弁理士会中央知的財産研究所研究報告第38号（別冊パテント13号）（2014年）152-214頁

「特許権侵害訴訟等と特許無効のための基盤的検討序説」設樂隆一＝清水節＝高林龍＝三村量一＝片山英二＝松本司編）『現代知的財産法　実務と課題』飯村敏明先生退官記念論文集（発明推進協会・2015年）151-174頁

「特許無効の現状と将来の課題」Law & Technology編集部編『知的財産紛争の最前線 ―裁判所との意見交換・最新論説― 』(Law & Technology 別冊1号)（民事法研究会・2015年）53-73頁

「知的財産権侵害」芝原邦爾=古田佑紀＝佐伯仁志編著『経済刑法 実務と理論』（商事法務・2017年）383-410頁

「知的財産権法体系の二元構造における応用美術の保護（上・中・下）」法曹時報69巻（2017年）9号1-41頁・10号1-32頁・11号1-86頁

「日本の特許審判・審決取消訴訟の対審構造性と審決取消訴訟の紛争解決実効性（取消判決の拘束力等）」專利師33号（中華民国專利師公會・2018年）1-57頁

「著作者認定基礎理論序説――形成決定理論とその一場面の編集確定理論――」法学協会雑誌136巻１号（2019年）1-100頁

「特許審決取消訴訟における訴訟物、審理範囲及び取消判決の拘束力」法学協会雑誌136巻12号（2019年） 1-100頁

「共同著作物・共有著作権に係る権利行使についての一考察」法学協会雑誌137巻6号（2020年）1-86頁

「プロダクト・バイ・プロセス・クレームの解釈・保護範囲と明確性」法学協会雑誌138巻1号（2021年） 1-100頁