東京大学大学院法学政治学研究科・法学部

2019年サマースクールレポート その3

法曹養成専攻

2019年サマースクールレポート その3

 

 

2年 松井 浩一郎

 

サマースクールを私なりに表現させて頂くとすれば、それは、一石二鳥ではなく、「一石五鳥の体験」です。私が今回サマースクールに参加したのは、去年に引き続き2回目、そして、来年もぜひ参加したいと思っています。このように、リピートをしたくなるほどの楽しさ、そして、学びが詰まっているのが、サマースクールであります。一石五鳥は、決して大袈裟な表現ではありません。

 

以下、私がサマースクールに参加すべきと思った具体的な理由を、一石五鳥に因んで、5つご紹介致します。

 

まずは1つ目、多様性です。今年は、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、韓国、中国、シンガポールといった国々から、先生方と海外学生がいらっしゃいました。国籍だけでも、非常に多様性があります。また、ロースクールの学生のみならず、社会人、総合法政専攻の学生、学部生も参加し、日本人の中でも、多様性を感じることができました。さらに、それぞれの国には、それぞれの法律が存在するため、日頃、日本法のみを対象として勉強している我々にとっては、法律の多様性も感じることができる場でありました。これらの多様性から広がる新たな視点は、今後、国際化する社会において、非常に重要なものになるはずです。わずか6日間で、その視点を感じることができるチャンスを逃すわけにはいかないと感じました。

 

次に2つ目、環境です。6日間、東京を離れて勉強をする環境としては、最適な施設と自然がありました。実際に、美味しい食事や充実した設備(個室や温泉)には感動しました。参加された学生の中には、自然に囲まれた施設の周りを、ジョギングして気分転換ができるという声も聞きました。

 

3つ目、メリハリです。たしかに、短期集中講義であるため、1日の授業の時間は長く、インプットする知識の量も多いです。しかし、同時に、様々なイベントもあります。たとえば、初日の夜はWelcome Party、最終日にはFarewell Partyをそれぞれ提供して頂きました。このように、純粋な勉強だけでなく、人との交流から生まれる学びというものも大切にしている、そんなメリハリのある充実したプログラムでありました。

 

4つ目、コミュニティーの輪の広がりです。ロースクールで勉強をしていると、どうしても同じクラス内での交流に限られる傾向があります。私は、このサマースクールを通じて、他学年の学生、他学部の学生、海外学生、社会人と知り合うことができました。この出会いに大きな価値を感じました。

 

最後に5つ目、きっかけです。しばしば、興味はあるけれど、英語ができないからサマースクールに参加をしたくないという声を聞きます。今年の参加者募集期間においては、私も去年の体験を踏まえて、友人に誘いの声をかけたところ、同じような意見を聞きました。私は、サマースクールは、むしろ、英語ができないからこそ参加をすべきプログラムだと思っております。なぜなら、英語を使わなければならない環境に身を置くことで、自分の英語力の壁を知るきっかけになるからです。やはり、これからの社会の在り方を考えると、英語力が求められる機会が増えてくると思います。そのため、どこかで、自分の英語力を試す機会が必要とされます。6日間、日本で、世界の著名な先生方とともに、その環境を体験できるのが、このサマースクールです。一人一人の将来に向けた新たなきっかけとなるプログラムと言っても過言ではないと感じました。

 

このように、サマースクールは、多くの学びを楽しみながら経験することができる貴重な機会であります。このような絶好の機会を逃すべきではないと、改めて今回のサマースクールで感じました。

 

最後になりますが、この一石五鳥のサマースクールを開催してくださった先生方、事務局の皆様、そして、来日された先生方、参加された学生の仲間たちに感謝を申し上げ、筆を置きたいと思います。ありがとうございました。